• hitoodoru kikaku

観光行政への警鐘が立て続けに出ているような。。。

キャンプ場の運営サポート、ヒトオドル企画です。


観光行政に携わっていた、という過去があるだけで現在は全く蚊帳の外なんですが、過去にも触れたDMOの取り消し規定が制定されたり、登録名称が「日本版DMO」から「登録DMO(観光地域づくり法人)」に変わったりすることが発表されています。


https://www.travelvoice.jp/20200416-145884


なんでこの時期に⁉というのは置いといて、観光行政の行き詰まりを指摘する声が有識者からも上がっており、その点を見ていきたいと思います。


現場にいる頃から制度の矛盾や脆弱さ、自治体の温度差などを感じていたわけですが、特にその仕組みづくりに腐心しない体制には常々疑念を抱いておりました。


それゆえに今では行政と適切な距離感で機動力のある事業を展開していますが、そういったところに切り込んで腹におちる説明をしてくれている方たちこそを有識者と呼んでいます。


そこも一つの問題で、行政側が用意する有識者のレベルにビックリすることが多いのも事実です。。。。



木下斉氏のnoteでこの点に関して記事が上がっています。有料ですが、核心に迫る以前でもかなりピリピリする内容ですね。とても共感できる内容です。


タイトルに出ているくらいで「DMO組織維持先行」の認識がまず困惑。役に立たねーよというので観光協会が淘汰されたり、DMOに生まれ変わったりしたところで代わったのは名称だけ、みたいな感じですかね。


DMOが制度化される前後に観光行政に携わっていたのですが、当時DMO登録に熱心になっていたのは行政と観光系民間団体。それこそ官民一体を連呼して、「観光地づくり」に腐心するのかと思えば「観光系団体」に回るお金を取ってきているだけのようなイメージが。。。


実際、それまではその観光系団体が直接的な受益者でしたが、DMOという別人格ができたことによってそこに別の意思ができたことにより、一体化が限りなく薄くなっていきました。


当然今まで自分たちの活動と誘致によってDMO設置までこぎつけたのに、実入りがないとなると民間である事業者は距離を置くようになりました。


私自身は知っているDMOは多くありませんが、それでも木下氏の指摘する内容にそのほぼすべてのDMOが合致していますね。


衝撃的なのはこちら。


こうなっていくと、もはや地域にどれだけお客さんを連れてきて稼ぐか、ではなく、地域にきたお客さんたちが支払う入湯税や宿泊税をピンハネする団体という世界に入っていくのですよね。

特に上記の例のように、「国からみとめられるぞ!補助金もとれるぞ!行政の実績にもなるぞ!」的な本質を見誤った道をたどってきた地域はビックリですよね。観光系団体として自分たちの実入りになるはずだと思って一生懸命に活動してきたのに、ふたを開けてみると地域のDMOにお金を払う羽目に。


観光地域づくりによく言われる地域内でお金を回すというのが変な構図になっています。


本質としては木下氏の言葉を借りれば、「地域が走るためのガソリンを得るのではなく、ずっと走っていくことのできる力強いエンジンを作らなければならない」はず。観光がどれだけ持続するかはその仕組みづくりによるところも大きいわけです。


それをせずに国からもらえる補助金を頼りにしていた実態があったんですね。


そして距離はどんどん離れていく。。。。


「聞いていた話とは違う」と行政に尋ねてみても、「当然、方針も変わっていますが、それも織り込み済み。何より当時もっとも熱心だったのは民間のあなたたちじゃないですか」


みたいな話も実際にあるそうです。誰も責任を取らない、恐ろしい話です。


そしてまた明治大学の飯田准教授ももう少し踏み込んだ税の話をしています。


木下氏も飯田氏も一貫して補助金のヤバさが考えの根底にあり、私もまったくの同意見。その中でも細かな具体例を挙げてくれるので私のような一般人でも非常にわかりやすいのですが、こちらも本当に残念ながらそうなるだろうと考えられる指摘です。


宿泊税を使途にDMOの活動維持や観光地のPR活動,環境整備を行うという場合ーー表面上は「観光業者の負担で観光振興を行う」わけですから,受益と負担が一致していていいじゃない♪ と思うかもしれません.しかしですね.
問題は「税金」という公的な制度を通してしまっているところにある.
観光業は民間企業が行う営利事業です.その有益な宣伝・広報手法を当事者である観光業者が一番わかっている……すくなくとも役所や議会が観光業者よりもよい宣伝・広報手法を知っているということはない.ビジネスと民主的な意思決定って非常に相性が悪い.

最後の一文は色んな方に指摘されているところで、現代の民主的な意思決定というのは非常に無駄な消費を生んでいる、という事実ですね。その産業が潤うための投資というのが民主的な手続きだとできないということです。


今回の場合ですと、DMOは自治体に紐づいていることが多く、国からの補助金だけでなく、そこに派遣しているという形で基礎自治体から人件費などが出ている場合も多いでしょう。


観光業者が売り上げたお金を宿泊税として自治体がとり、それをDMOに分配する。税金であり、半官半民のような組織であれば公平性が絶対条件で、観光業に再分配するなら熱心なところもそうでないところも一律に扱う必要があります。


力強い民間は口をそろえて、この民主主義的なプロセスが縮小している日本経済にあっていないといいますし、その指摘に同意します。


DMOの登録件数は200を超えていますが、当初は財政的にも自立した団体を目指していたはずですが、気づけばまったく自立できない団体をどんどん作っていってしまっており、ここにきて大幅な軌道修正を図っている感じです。


新しい制度ではCFOの設置を義務付けた。

(笑)。


問題はそこじゃないですよね。優秀なCFOであればあるほど、税という公的なお金の使い方はより公平なものとなり、結果誰も得しない、ということになるんではないでしょうか。


注視しつつも適切な距離を保ちつつ、で。


ABOUT ME

徳島県にある美濃田の淵キャンプ村の指定管理会社代表。その他、輸入業やアウトドアガイドもやっています。

自社Webサイトを構築しながらWixを学ぶ。作るだけでなく、どのように運用するかによってWebの存在意義が大きく異なるかを実感。そのノウハウを機会と捉え、事業化。

顧客と向き合うことを信条とし、そのツールとしてWebサイトを活用。自社が管理するキャンプ場は10か月連続過去最高売上更新や、前年度比109%売上などを記録。

​Web推進派でなく、事業の効率化のためのWeb利用推進派。


 

© 2019 ヒトオドル企画